概要
EPS(1株当たり利益)は株式分析における最も基本的な指標の一つで、企業の純利益が発行済み普通株式1株あたりいくらに相当するかを示します。計算式:(純利益 − 優先株配当) ÷ 加重平均発行済株式数。
EPSの種類
- 基本EPS: 実際の発行済株式数を使用
- 希薄化後EPS: ストックオプション、転換社債、新株予約権、RSUからの潜在的希薄化を考慮。SECは両方の報告を義務化
- 調整後/Non-GAAP EPS: 一時的項目を除外。「コア」収益力を見るために使用
EPSが重要な理由
- 決算シーズンの原動力: 四半期EPSのビート/ミスが株価を大きく動かす
- P/E算出: PER = 株価 ÷ EPS
- 配当カバレッジ: EPSが1株当たり配当を超える必要あり。配当性向 = 配当 ÷ EPS
EPS成長と市場への影響
- S&P500総合EPS:約30ドル(2000年)から約220ドル(2024年)に成長
- 自社株買いが分母を減らしEPSを押し上げ。S&P500企業は2023年だけで約8,000億ドルを自社株買いに支出
- Apple例:EPSが2.10ドル(FY2015)から6.42ドル(FY2023)に——40%以上の株式数削減が寄与
限界
- 自社株買いで真の利益成長なしにEPS上昇可能——絶対的純利益も必ず確認
- 会計操作:収益認識タイミング、減価償却変更でEPS膨張可能
- キャッシュフローの質を反映しない
出典:SEC、S&Pグローバル、FactSet Earnings Insight